こんにちは。ミミコです。

ママ
うちの子、甘いゼリー飲料しか飲みません。
お茶や水は泣いて嫌がります。
このままでいいのかな…
発達障害では感覚の過敏があって、味に敏感な場合が多いです。
また、水は飲まないけど、お茶なら飲む。
お茶も種類やメーカー、温度、体調などによって飲んだり飲まなかったり。
どんなに喉が渇いていても飲まないこともあります。
嚥下障害があり、少しづつしか飲めない場合、頑張って飲ませても水分が足らないこともあります。
そんな時、甘い飲み物だと飲んでくれる場合が多いので、ついつい甘い飲料に頼ってしまします。
水分不足は脱水や便秘を引き起こすので、絶対避けたいです。
でも「虫歯」的には、甘い飲み物での水分補給は避けたいのです。
甘い飲み物しか飲めない子どもたちでも大丈夫!
今から、水、お茶に挑戦しよう!
(できるだけでいいからね♡)

ミミコ
この記事は、甘い飲み物で水分を取った場合の虫歯の危険性と、水やお茶への移行の仕方について解説します。
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子どもは大人よりも水分が必要

子どもは大人の約2倍の水分が必要です。
別の記事に詳しく書きました。

甘い飲み物を避けたい理由

ジュースは大人が思っているよりもずっと砂糖が多く含まれています。

  • サイダー(250ml)…角砂糖6.5個
  • 缶コーヒー(250ml)…角砂糖6.5個
  • コカコーラ(250ml)…角砂糖7.5個
  • イオン飲料(250ml)…角砂糖5個

    砂糖を取りすぎるとキレやすい性格になる、と言われていますが、そこはよくわかりません。

    少なくとも、砂糖を取りすぎると以下の危険性があります。

    • 糖尿病の危険性
    • 虫歯の危険性

      ベビー用イオン飲料ならいいの?

      ベビー飲料の原材料表記を見てください。

      • 砂糖
      • 果糖
      • ブドウ糖

      こんな表記がされています。
      これらは糖分ですからね。
      量や頻度にもよりますが、糖尿病や虫歯に進行することもあります。

      ミミコ
      ベビー飲料は、発熱、下痢、嘔吐などの時、一時的に飲むのはOKです!
      症状がない時は、水やお茶を飲ませたいですね!
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      子どもは大人よりも虫歯になりやすい

      どうして虫歯になるの?

      食物を食べるたびに、歯は「脱灰(歯が溶ける)」と「再石灰化(溶けた歯の成分が再び歯に取り込まれる)」を繰り返してます。

      「脱灰>再石灰化」の状態になると、虫歯になります。

       

      食物摂取と歯の脱灰・再石灰化
      1. 食物を食べる
      2. 食物の残りカスが歯にくっつく
      3. 残りカスの中にある糖分を口の中の虫歯菌(ミュータンス菌など)が分解し、酸をつくる
      4. この酸が歯を溶かす(脱灰)
      5. 唾液が酸を中和し、歯の表面が再石灰化され、元の状態に戻る

         

        食事をするたびに口の中は酸性になり、歯の成分が溶け出します。

        しかし、唾液の作用により約40分間でpHは元に戻り、歯の成分も元に戻ります(再石灰化)。

        度々の食事やジュースでの水分摂取では、口の中も度々酸性に傾き、虫歯になりやすいのです。

         

        1日3食+夜食 口の中の酸性

        1日3食+夜食の場合の口の中

         

        頻回の食事で酸性に傾く時間が増える

        頻回の食事やジュース摂取での口の中

         

        子ども(特に嚥下障害がある子)が虫歯になりやすい理由

        砂糖入り飲料を常飲している子どもでは、以下の理由で虫歯になりやすいです。

        • 誤嚥を防ぐために、トロミやゼリー飲料を利用する
        • トロミやゼリー飲料は口の中や歯の表面にくっつきやすく残りやすい
        • 固形物の砂糖に比べて、砂糖入り飲料は口の中の隅々までいきわたり、残る
        • 子どもは胃が小さいので、少しづつ頻回に水分をとる
        • 特に嚥下障害がある子どもは、誤嚥を防ぐために少しづつ頻回に水分をとる
        • 歯磨きの仕上げのブクブクうがいができず、砂糖や食物残渣が残りやすい

         

          乳歯は永久歯に生え変わるから、虫歯になってもいい?

          乳歯が生え終わるのはだいたい3歳くらいです。

          乳歯の抜ける前から、永久歯は乳歯の下で育ち始めています。

          乳歯が虫歯だと、永久歯が正しい位置に成長できないので、歯並びが悪くなることがあります。

          また、乳歯が虫歯になる生活習慣ということは、永久歯も虫歯になりやすいということです。

          だから、乳歯も虫歯にならないように気を付けたいのです。

          砂糖入り飲料をやめるには?

          パパ
          うちの子、2才、首が座らずムセるので、りんごゼリー飲料を飲んでます。
          水やお茶は泣いて飲まないか、飲みが少ない。
          どうすればいい?

          ①砂糖入り飲料を水やお茶に変えてみる

          甘味がないから飲まないとは限りません。

          お茶やトロミの味や食感が苦手なのかもしれません。

          以下のバリエーションを試してみると良いかもしれません。

          • お茶の種類
          • お茶の温度
          • トロミの種類
          • トロミの粘度

          ②水やお茶に、虫歯になりにくい代用甘味料(人工甘味料)を入れてみる

          甘味を求めているならば、虫歯になりにくい代用甘味料で甘味をつけたお茶を試してみましょう。

          甘みも色々あります。

          砂糖にしても、上白糖、きび砂糖、黒糖、てんさい糖などがあって、それぞれ味が違います。

          代用甘味料も同じように、オリゴ糖、麦芽糖などがありますが、これまた味が違います。

          それぞれ好みも違いますよね。

          私はきび砂糖を使っています!
          ラカントを使いたいけど、高価だから手が出ません!
          甘味のあるお茶や水を飲めたら、あとは半年~1年かけて、甘味を薄めていきます。
          子どもの口の中は敏感なので、急激に薄めてもうまくいかないかもしれません。
          あせらないで、ゆっくりと。

          ③砂糖入り飲料を薄めてみる

          砂糖入り飲料を時間をかけて、水で薄めていきます。

          これも半年~1年かけて、ゆっくり薄めていきます。

          砂糖を完全にゼロにできなくても、2倍や3倍に薄められたら、それだけでも虫歯になりにくいです。

          歯磨きも大切

          口の中に過敏がある子どもは、口腔ケアや歯科治療も大変です。

          本人だけでなく、付き添う親や医療職も大変です。

          だからなおさら、「虫歯にしない」ようにしたいですね。

          顔や口周囲、口の中に過敏がある場合は、少しづつマッサージすると、過敏を少なくできます。

          また、フッ素入り歯磨きペーストは、フッ素が入っていないペーストと比べると、20~40%の虫歯の発生を抑制します。

          欧米ではほとんどの国でフッ素入りペーストのシェアが90%を越えています。

          フッ素については別の記事で説明します。

          ミミコ
          そうは言っても親の時間は限られていて、何から何まで全てはできないもんです。
          ストレスがたまらない範囲でやりましょ!

          まとめ

            • ジュースは砂糖が大量に含まれている
            • 嚥下障害がある場合のトロミやゼリー飲料は、口の中に残りやすく虫歯になりやすい
            • 幼児や嚥下障害がある子どもは少量を度々飲むため、口の中の酸性状態が続き虫歯になりやすい
            • 半年~1年かけて、甘い飲料を薄めて慣れさせる

             

            参考文献
            1)歯科医療について(その2);厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000107389.pdf
            2)甘味料;wikipedia, https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%98%E5%91%B3%E6%96%99
            3)歯の健康;厚生労働省, https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b6.html

             

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