こんにちは。ミミコです。
どれくらいとったらいいの?
あかちゃんや障害をもつ子の中には、喉の渇きを訴えられない子もいるので、大人が気をつけねばなりませぬ。
では、どれくらい水分が必要なのでしょう?
子どもの水分必要量
年齢層からざっくり求める方法
- 新生児:125~150ml
- 乳児:120~ 150ml
- 幼児:100~130ml
- 小学生:60~100ml
- 中高生:40~60ml
- 成人:30~50ml
*例えば新生児3㎏だったら、150ml×3=450mlです。
幼いほど、体重のわりに水分が必要です。
幼児期をさらに細かくすると
- 1歳児:120-135ml
- 2歳児:115-125ml
- 4歳児:100-110ml
- 6歳児:90-100ml
「水分量」といっても、食べ物や飲み物、合わせての量なので、間違えないでね!
子どもが大人よりも水分が必要な理由
子どもは体が小さいけど、大人の2倍くらい水分が必要です。
- 小児の体温は36.5〜37.0℃であり、大人より高い
- 体は小さいけど、大人と同じ数の汗腺をもっているので、汗をかく量が多い
(汗をかきにくいとした文献もある) - 乳児は腎臓で尿を濃縮する能力が大人の半分程度のため、尿が多い
- 呼吸や皮膚から失われる水分が、大人の約3倍(体重1㎏あたり)
- 成人は体に占める水分が60%程度だが、新生児や生後3ヵ月くらいの乳児は、70〜80%と多い
- 気温が高いと体温も上がりやすい
子どもの体温は大人より高く、気温が高いとさらに上がりやすい
体温が高いと皮膚からも呼吸からも水分をよけいに失います。
体温には、深部温と皮膚温があります。
深部温(体の深い場所の温度)は大人も子どもも38℃前後です。
皮膚温は皮膚表面の温度で、深部音よりも低くなります。子どもは皮膚が薄いので皮膚温は37℃前後です。大人は36.5℃くらいです。
また子どもは体温が上がりやすいのが特徴です。
子どもは体重の割に体の表面積が大きいため、暑い環境では熱を取り込みやすいのです。
子どもは大人と同じ汗腺をもっているので、汗の量が多い
子どもは小さいけれど、大人と同じ数の汗腺(かんせん)をもっています。言い換えると、それだけ密集しているということ。
汗腺の分泌能力は大人よりも劣っていますが、密度が高いので大人よりもたくさん汗をかきます。
だからそれだけ水分を多くとる必要があります。
寝ている時間も長いけど、寝ている最中にも汗をかくので、起きた時にはこまめな水分補給が大切です。
腎臓で尿を濃縮する能力が大人の半分程度なので、体のわりに尿が多い
取する水分量が少なければ、尿の量も減ります。
尿の量が少ない状態が続くと、尿に溶けて体の外の排出される老廃物が排出されず、体に貯まります。
その結果、血液中の老廃物の濃度が高くなり、病気になってしまいます。
子どもの腎臓は尿を濃縮する能力が未熟なので、同じ量の老廃物を排出するために多くの尿を必要とします。
大人の場合は1日最低でも500mlの尿量がなければ、老廃物が貯まってしまいます。
大人に比べて子どもは、体に占める水分が多い
子どもは体の水分が多いので、それを維持するために、体重の割りには多くの水分が必要です。
呼吸や皮膚から失われる水分が、大人の約3倍(体重1㎏あたり)
息には多くの水分が溶け込んでいます。一方、息と比べて外気の水分量は少ないです。
呼吸とは、水分の少ない外気を吸い、体内で水分を多く含ませた空気を吐くことと言い換えられます。
ですから、一息吐くごとに体の水分は失われていきます。
運動した後息が荒ければなおさら失われ、熱がある時は呼吸も増えますから、これまた失われます。
また、皮膚からも絶えず水分が蒸発し失われています。
大人のデータしかありませんが、一日の水分の出入りをまとめました。
大人の1日に水分の出入り
体から出ていく水(ml) | 体に入ってくる水(ml) | ||
呼吸 | 400 | 食物 | 1200 |
皮膚 | 600 | 飲料水 | 1000 |
便 | 100 | 体内で作られる水 | 300 |
尿 | 1400 | ||
合計 | 2500 | 合計 | 2500 |
こんな時はいつもより多めに水分をとりましょう。
病気の時は、水分の吸収がよい、イオン飲料が◎。
イオン飲料は虫歯になりやすいので、元気な時は水やお茶がいいよ!
まとめ
- 子どもは大人よりも、体重あたりの必要な水分量が多い
- 「喉が渇いた」って言えない子どももいるので、大人が気をつける
- 「水分量」とは飲水量のことではなく、食べ物に含まれている水分も含む
2)水とヒト;田中正敏, 人間と生活環境, 1999