こんにちは。ミミコです。
もうすぐ宿泊行事…。
どうするアイフル(古)
子どもと話し合う
一番大切なことは、当事者である子どもの気持ちや考えを聞くことです。
- 行事に参加したいのか、欠席したいのか
- 先生に相談するか、相談するとしたらどの範囲までするか
- どのような対策をたてるか
受診を嫌がっていた場合、宿泊行事の参加が受診や治療のきっかけになることがあります。
「先生には絶対に知られたくない」と思っている場合もあります。
子どもは大人が思っているよりも、大人のことをよく見ています。先生が信じられる人なのか、も感じ取っています。先生との相性もありますし。
また、子どもの気持ちを聞くと同時に親の考えも子どもに伝えます。最終的には子どもと親が納得するような結論をだせれば理想的です。
親が子どもの背中を押してあげることも大事です。しかし、無理強いはしないようにしましょう。
子どもとしっかり話し合うって、私もできてないですう…(反省)
学校に相談する
学校行事の場合は、養護教諭(保健の先生)が夜尿の対応に慣れている場合があります。
まずは担任を窓口にして相談しましょう。
相談内容は以下のとおりです。
- 夜尿の頻度:例)毎日、週1回くらい
- 夜尿の程度:例)パンツがぬれる、パジャマまでぬれる、シーツまでぬれる
- 普段の生活での工夫:例)夕食後の水分摂取の量、寝る前にトイレに行く
- 薬の情報:例)服薬の時間帯と薬の種類
- 子どもの気持ち:例)本当は担任にも知られたくない、夜尿をとても心配している
- 当日の対策:対策の方法の共有と、どこまで先生が協力できるか
医療機関に相談する
未治療の場合は、少なくとも半年まえには医療機関への相談が理想です。
しかし、突然の宿泊行事もあるかもしれません。
宿泊行事まで日にちがない場合
宿泊行事までのできる範囲内で以下の対策をたてます。
宿泊行事まで日にちがある場合
夜尿の改善や治癒を目指して治療を始めます。
宿泊行事当日の対策
①グッズを使った対策、②行動での対策、を説明します。
グッズを使った対策
● 濡れやシミが目立ちにくいパジャマ
パジャマは撥水性のある目立たない色のものを選びます。
- 目立ちにくい:黒・紺色
- 目立ちやすい:グレー、ベージュ、パステルカラー
- 目立ちにくい:ポリエステル・メッシュ(水分を吸いにくく、速乾性や通気性が高い)
- 目立ちやすい:綿・麻(吸水性が高く水分を吸いやすい)
- 目立ちにくい:ボーダー・チェックなどの柄物(同じ柄でも細かいほど目立ちにくい)
- 目立ちやすい:無地
- 目立ちにくい:厚手(インナーとしてのパットやおむつのボコボコがアウターにひびかない)
- 目立ちやすい:薄手
夜尿対応のグッズはこちら
● 濡れやシミが目立ちにくいパンツ
- 濡れやシミが目立ちにくい素材(パジャマと同じ)
- パンツ+尿パットの場合は、足元に隙間のないブリーフで横漏れを防ぐ(トランクスは不適)
● おねしょパンツ
手作り
ブリーフ2枚を重ね合わせ、ブリーフとブリーフの間に市販の女性用失禁パット2枚を並べ、パットをかがり縫いする。さらにブリーフ2枚を篝縫いする。
市販品
子ども用も大人用も、いろいろある。
● パンツ型紙おむつ
パンツ型紙おむつの長所と短所、短所への対応策をご紹介します。
- 特に男の子は友達がふざけてパジャマをずらしてくる可能性がある
→おむつの上にパンツ、その上にパジャマを着る
→パンツのウエスト部分をおむつに入れ込む(就寝前に入れ込んだ部分を出す。入れっぱなしだとパンツをつたって尿が漏れることも)
→パット型おむつを使う - 装着時、トイレまで持ち運ぶ時に大きすぎてポケットに入らず、友達に気づかれやすい
→先生の部屋にあらかじめおむつを置いておき、その部屋で装着する
→先生の部屋に行く理由をあらかじめ担任と打ち合わせしておく(例:「担任の見守りのもとで飲む薬がある」「お腹が痛いから薬をもらいに行く」「体調不良で安静にしに行く」 - 起床後、脱いだ後、トイレに捨てる場所がない(女性用トイレにはサニタリーボックスがあるが、男性用にはない)
→流せるナプキンもある(ナプキン、包装材、テープカバー紙の全てが水溶性)
→吸収量は少ない - 正しく装着しないとモレる
→足回りのギャザーをしっかり立てる - 夏はムレる
- カサカサ音がする
● 尿パット
当て方は商品の説明書きをよく読んで。ギャザーを立てずに使うとモレの原因になります。
当て方のコツがあるので、何回も練習するぺし。ぜひ親子で「あーでもない、こーでもない」と話題にしながら進めたい。
行動での対策
● 先生がどのくらい協力できるか事前に確認し、方法を打ち合わせしておく
子どもの年齢にもよりますが、以下のような協力を先生に依頼します。
どのくらい協力できるかは、付き添いの先生の人数や経験、集団の大きさによるので、事前に確認しましょう。
- 夜尿症で服薬している場合は、飲むのを忘れないように服薬を確認してもらう
- 夕食以降の水分の制限が守れているか、気をつけてもらう
→濃い味もの、辛いものが夕食の場合や、行事でジュースなどを飲む場合は多飲につながる - 体調が悪いなどの理由で、先生の部屋で寝かせてもらう
- おむつ等の装着や交換を先生の部屋でさせてもらう(おむつ等をあらかじめ先生の部屋に置いておく)
- トイレに行きやすい場所に寝られるよう配慮してもらう
- 就寝前にトイレに行くよう声こえかけをしてもらう
- 夜中に起こしてトイレに誘導してもらう
- 布団が尿で濡れた場合に、周囲に分からないように後始末をしてもらう
- 担任が異性だった場合は、他の先生に協力してもらう
●子どもが気をつける点
- 当日までに便秘を解消しておく(前日に下剤や浣腸で大便を出しておく)
- 夜尿症の薬を忘れずに飲む
- 夕食以降の水分はコップ1杯程度にとどめる
- おむつ等を忘れず、手順どおりに装着する
- トイレに行きやすい場所に寝場所を陣取る
- 早めに就寝する(遅くとも10時までに。抗利尿ホルモンの分泌を促す)
- 面倒でも寝る前にトイレに行く
- 面倒でも夜中に尿意があったらトイレに行く
- 不安があったり体調不良の場合は、無理せず先生に伝える
- 夜尿があった場合は、先生に後始末を依頼する
- 1泊目によく眠れなかった場合に、翌日の行動に疲れがある場合は、先生に伝えて休憩する
- 睡眠や緊張、体調によっては、先生の部屋で寝るなどの工夫をする(事前に先生と話し合っておく)
おねしょを想定して、枕元に水筒を置いて寝たのだとか。
対策を立てる時に知っておく大事なこと
自信をもって当日を迎えるために、事前に練習をしておく
当日の対策が万全でも、思わぬ手抜かりがあるかもしれません。
夜尿対策のおむつやパジャマなどを購入した場合、何回も使ってみてください。
「横向きで寝ると漏れやすい」「パッドがずれやすい」「思ったほど尿を吸収しない」などの発見があり、新たな方法を試す必要がでてくるかもしれません。
実際に家族で1泊お泊りしてみる方法もあります。
宿泊行事が1泊の場合と2泊以上では、難易度が違う
宿泊が1泊ではやり過ごせても、2泊以上の場合はよりきつくなります。
1泊目に緊張して寝不足になったりすると、翌日の行動に差支えますし、1泊目はおねしょしなくても、2泊目にしてしまうことも。
濡れたパンツなどの管理も2泊以上の場合は(特に夏)、注意を払う必要があります。
夏と冬では対策が違う
● 夏
● 冬
冬は夜間の冷え対策が必要です。
睡眠時の冷えは、膀胱の収縮につながるので、温かい衣服を持たせます。
温かい下着・靴下・腹巻・ハイネック・ダウンベストが威力を発揮します。
宿泊先の寝具などを事前に確認するものいいですね。
ママ友がうっかり子どもに話しちゃったら、そのお友達から他のお友達に知られちゃうかもしれないしね。
きょうだい児からお友達に知られることがないように、きょうだい児にも夜尿のことを黙っておくご家庭もあります。
きょうだい児からからかわれたりすることもあります。
本当はオープンに話し合えたら一番いいけどね。色々です。
まとめ
- 宿泊行事と夜尿について、まずは子どもと話し合う
- 宿泊行事の半年前に医療機関に受診し、治療を開始できたら理想的
- 事前に先生に相談し、協力を依頼する
- 夜尿対策グッズを活用する
- 当日の行動や工夫を、事前に練習しておく
- 1泊と2泊以上、夏と冬では難易度や対策が違う
1)夜尿症診療ガイドライン;日本夜尿症学会, https://minds.jcqhc.or.jp/docs/minds/nocturnal-enuresis/nocturnal-enuresis.pdf
3)夜尿に関する最近の知見;河内明弘, 日児腎誌, 2007